2017年4月11日
【全国書店員が選んだ いちばん!売りたい本2017年本屋大賞】の発表会が行われましたね。
全国446書店、書店員564人が投票で一次投票で3作品選ばれる。
288書店、書店員346人が、上位10作品ノミネートされた作品をすべて読んだ上でベスト3を感想と一緒に投票するのが二次投票。
(1位ー3点、2位ー2点、3位ー1点)
その結果、得点により「大賞」から10位まで決まる。
では、大賞作品と10位まで、それぞれどちらの作品になったのでしょうか。
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【大賞】『蜂蜜と遠雷』 恩田陸(幻冬舎)
《得点378,5点》
ピアノコンクールが舞台の音楽青春群像小説
3年ごとに開催される芳ヶ江国際コンクールを制すると、世界最高峰のS国際ピアノコンクールで優勝するという、ジンクスがある
父と共に各地を転々とする、ピアノを持たない15歳の少年
天才少女として様々なコンクールを制覇してきたが、13歳で母を失い長らくピアノが弾けなかった20歳の女性
年齢制限ギリギリの28歳音大出身サラリーマン
名門音楽院の19歳優勝候補
など、たくさんの天才たちが繰り広げる闘い
第3次まである予選、そして本戦を闘い抜き果たして優勝するのは?
本作品は「本屋大賞」のみならず『直木賞』も受賞というW受賞をはたした。
2位 『みかづき』 森絵都(集英社)
《得点331点》
昭和から平成にかけて塾業界を舞台にした三世代の家族の感動奮闘作品
小学校用務員と、教えていた児童の母親とで立ち上げた学習塾
経済成長などを背景に、学習塾の成長も順調にいくのだが、波乱が襲いかかる
奮闘しながらどう乗り越えてゆくのか、涙腺も緩む感動小説
3位 『罪の声』 塩田武士(講談社)
《得点305点》
昭和最大の未解決事件を描いた長編小説
ある日、父の遺品の中からカセットと黒革のノートを見つけた
それらの中には、31年前のあの未解決事件に覚えのある文字、声が…
事件を追う新聞記者たちはどこへたどり着いたのか
4位 『ツバキ文具店』 小川糸(幻冬舎)
《得点302,5点》
伝えられなかった大切な人への想い、あなたに代わってお届けします
ラブレターや天国からの手紙、今日も風変わりな依頼が舞い込む
5位 『桜風堂ものがたり』 村山早紀 (PHP研究所)
《得点261点》
宝物のような一冊をめぐり様々なひとが一緒になって奇跡を巻き起こす作品
書店に勤めていた青年に思いがけない出会いが待ち受けている
6位 『暗幕のゲルニカ』 原田マハ(新潮社)
《得点249,5点》
2003年のある日、20世紀を代表するピカソの絵画ゲルニカが姿を消す
一体誰が…スリルにあふれた長編小説
7位 『 i 』 西加奈子(ポプラ社)
《得点160点》
入学式翌日「この世界にアイは存在しません」と言った数学教師
ある奇跡が起こるまで、衝撃を受けた彼女の胸に居座り続けるその言葉
8位 『夜行』 森見登美彦 (小学館)
《得点122,5点》
京都で学生時代を過ごした6人の仲間が体験する不思議な出会い
十年前火祭りに訪れた時姿を消した彼女を忘れられなかった
9位 『コンビニ人間』 村田沙耶香(文藝春秋)
《得点70,5点》
大学卒業後も就職せず、コンビニのバイト18年目の36歳彼氏なし未婚女性
ある日、婚活目的の新人男性に言われた言葉…
10位 『コーヒーが冷めないうちに』川口俊和(サンマーク出版)
《得点68,5点》
過去に戻れるという噂の不思議な喫茶店
後悔や愛、家族などの4人の女性の物語
以上の10作品が「本屋大賞ベスト10」となりました。
さいごに
やはり大賞作品となると得点を高く獲得していますね。
直木賞受賞もした大賞作品は、様々な角度の登場人物が繰り広げる音楽コンクールの話ですね。
そのハラハラドキドキが、書店員の心を突き動かしたのでしょうか。
本屋大賞は、本が売れなくなってきた昨今、出版業界に新しい流れを作る、ということで発案された賞。
そして、審査をするのは商品の本や、読者などをよく知る書店員。
これが話題となって、受賞後書店に並んだ作品を見る人が増えましたね。
デジタルな時代になったけど、まだまだしっかりと輝き続ける書物。
消えてしまわないようにしたいですね。
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