先日、東京お台場にあるビッグサイト会場で行われた『東京モーターショー』でも発表された【次世代タクシー】の『JPN(ジャパン)タクシー』
今回のモーターショーは幕張メッセではなかったのでご紹介できないのが残念ですが…私の勤める会社に、早速この「次世代タクシー」がやってきたのです。
車が入ってきて重役の方々がアレコレやっている中、邪魔にならない程度に舐め回すように車内から外観など見てきました。まだ完全に稼働出来るようなタクシー仕様が出来上がってなかったので実物は写真に収められていません。
現在のタクシーとの違い
今稼働しているタクシーは、ほとんどがトヨタのコンフォート(2017年生産終了)やクラウン(スーパーデラックス)などのセダンタイプ。そして、プリウスなどが導入されたりアルファードやエスティマなどのワンボックスタイプも増えてきました。
もともと介護タクシーのような、車椅子をそのまま乗せられるタイプの車種に変わるだろうと言われていましたが、オリンピックも近づいてきたこの時期、とうとう本格始動したというワケですね。
現在のタクシー車内を運転手目線でこんな感じで見えますよ〜的な記事を書きましたが、ブコメを頂いた通りメーター機器等の「増築感」が半端ないのが事実です。あちこち付け足して出っ張っている感が否めないのが現在のタクシー仕様。
そして、現状では車椅子などは直接乗せられなず、人にはシートに座り直してもらって車椅子は折りたたんでトランクに積む…という状態で、やはりなかなか手間がかかってしまうんです。
こういった問題も解決しつつ、細部にもこだわったと思われる仕様を取り入れたのが、『次世代のJPNタクシー』のようです。
次世代JPNタクシー
TOYOTA Global News roomより
まず、一目見て「うん、違う」というのはお分かりでしょう。
今までの「タクシー=セダン」というイメージからガラッと変わっています。ワゴンタイプですが5ナンバーサイズ。乗車可能人数も5人と今までと変わらない部分もあります。どことなく「新型シエンタ」に似ている感じもしないでもないですね。
タクシーの車輌といえば、「TOYOTA」と「日産」がほどんどを占めているかと思いますが、日産も「NV200」というワゴンタイプのタクシーを発売していますね。
これからは、このようなタイプのタクシーが主流となり街中を走るんでしょうね。
次世代タクシーの特徴
次世代タクシーのコンセプトは、日本ならではの「おもてなしの心」だそうです。
オリンピックを意識しているのが良く分かりますね(^ ^)
さらには、グレードにも日本らしさが出ていて、
《標準グレード》『和』(わ)
《上級グレード》『匠』(たくみ)
とあり、なんとも和風の日本っぽい。こういうの好きです。
そして、各部分を画像とともに紹介したいのですが、まだ撮れていないので
こちらを参考にしていただければと思います。
まず、見た目での特徴はというと。
左右非対称
決してガッタガタな車…という訳ではありませんので(笑)
主にお客様の乗降が行われているのは、助手席側の後部座席だと思うんですが、この左後席側ドアが『パワースライドドア』、対する右席側ドアは、『横開き式』。
車両を見渡した時に、何か違和感を感じる…と思ったらコレでした。
左側は、車椅子にも対応しているので大開口スライドで便利です。でも、なぜ右側は?と思うでしょうが、日本では道路の左側に停めて乗り降りしますが、その時にスライドドアだと後続車等に分かりにくい、さらに開口部分が大きい為子供などが飛び出しやすいなどの危険があるからだそうです。
確かに、普段様々なお客様を乗せていてそれらは感じます。
特に外国からいらっしゃったお客様は、普通に右側のドアを開けて乗り降りします。それぞれが、それぞれの出口から出て行く感じです(笑)
交通量が多い場所での停車時は、まさに必要なものだと思いました。
そして、『右側後部座席の窓開きません』
やはり、ドア自体が大きい分窓も大きくなるわけですが、後方から来る車など危険が右側によくあるので、そこを考慮しての設計なんでしょうね。
車椅子でそのまま乗車可能
今までは、人の乗り降りの移動・車椅子の積み降ろしという感じで、両者にとってあまり良いものではありませんでした。
次世代タクシーでは、後部座席を折りたためば車椅子でそのまま乗車する事が可能になるようです。
頭部も高さがあるので余裕があります。そして、後部座席で車椅子の隣には一緒に付き添う人なんかも乗れるそうです。
足元もセダンタイプと比べて、だいぶゆとりがある感じもします。中を覗くと広く感じますね。
大雨の時なんかは乗り降りが大変でしたが、これでお互いに楽になります。
で、その車椅子でそのまま乗車出来る為に、低床フラットフロアなんだそうですが、心配なのは今もある『高齢者の乗降』。
足元やシートの高さがプリウスでは大変辛く難しいので、クラウンでギリギリかなという状態なんです。
今でも乗り降りに時間がかかる事が多々ありますが、それが次世代タクシーでは、実際にどうなるのかという感じです。
ハイブリッド
今クラウンなどの一般的なタクシーは『LPG』(LPガス)なのはご存知ですか?
ガソリンではなくガス(液化石油ガス)です。それが、ガソリンと電気ではなく、ガスと電気というハイブリッドシステムの開発がされたそうです。
燃費がだいぶ良くなり長距離の移動も安心して出来て、かつ環境にも良くなるという事ですかね。
ガススタンドは…
ちなみに、この次世代JPNタクシー…どちらのグレードも価格が300万超えとのこと…確かに性能を考えると元は取れると思いますが、助成が出たとしても大手企業以外は少し厳しいのではないかとも思います。
運転席まわり
これはタクシードライバーにとっては画期的。
走行メーター周辺は全て液晶。アレもコレもボタン操作。増築感満載だったメーター器などは埋め込み式。さすがに実空車表示器はポコっと付けてますが、だいぶ騒がしくなくなりました。
あとは、カードリーダーや無線などが課題なんですかね。
そしてそして!タクシーの中ってこうなってる「自家用車とココが違う」 – saekichi ぶ ろ ぐこちらにも書きましたが、一般車と比べ『ハザード』がここにあって便利〜と書いたのですが、今度は『ハンドル』に装備!
よく、新しめの車だとオーディオの音量などをハンドルに付いているリモコンで操作すると思うんですが、ちょうどソコに付いているんです!
右手の親指で操作出来る感じです。
しかしですね…一つ難点が…
新しくレシート機器が設置された場所あたりに「釣り銭」を置いていたのですが…え〜っと、ドコに置こう…。。
乗ったら考えよう…。
さいごに
今のところ、この次世代タクシーが主流になったとしても、新しいもの見たさから最初は乗る人も増えるかと思います。
そして、オリンピック・パラリンピックに合わせ「日本の和」を意識したタクシーという事から海外からのお客様にも気に入っていただける仕様かと思います。
さらに、今まで乗り降りに不便を感じていた部分もフォロー出来ている(と思われる)ので敬遠していた人たちの利用も見込めるかもしれません。
なにより、私も一度乗ってみたい!(笑)
幕張メッセもオリンピック・パラリンピックの会場になっているので、これから先さらに老若男女色々な人が乗ると思うので、ドライバーもそれを意識しないといけませんね。
ただ、先ほども書きましたが価格がいかんせん高いのでオリンピックの年までに全国で次世代タクシーをメインにするのは難しいと思います。
それと、日本は遅れているという支払いシステム。中国などサインレスでカード支払いが多いそうなので、日本のカード払いは不便という事も言われた事があります。(確かにちょっと時間かかって面倒)稀に使えないカード(海外発行?)もありますし…
あとは、金色のタクシーやLINEタクシーなどのように人気が出る特徴のあるタクシーというのも、もう少しあってもいいのかなと思います。(あり過ぎても価値がなくなりますが)
都内ではすでに稼働しているそうですので、見かけた際は是非ご乗車してみて下さい(^_^)
(千葉はもう少し先かな…)
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