親や配偶者、さらに配偶者の親など、あなたの近くにいる家族や親族がある日『認知症』を発症してしまう可能性もなくはありません。
そんな時「どうしよう、何をしたら良いのだろう」と困らない為の、頭に入れておきたい5つの事をご紹介していきたいと思います。
1.服用中の薬の確認
薬の服用の有無は、次に挙げている専門医療機関で診てもらう際に医師に聞かれますので、メモや写真に撮る、または普段お薬手帳を持ち歩いているならば、医師に見せる為に持参するのが良いと思います。
処方された薬、または飲み合わせ等による副作用として認知症やそれに纏わる症状が出たりする事があるそうです。
誤飲や飲み間違えを起こさない為にも、家族が薬の服用について知っておく事が必要です。
2.認知症専門医療機関
・物忘れ外来
・認知症疾患医療センター
・老年病科
など、『認知症を専門』に扱っている医療機関が住まいの近くにあるかどうかを調べておく事をオススメします。
その医療機関では、まず薬の服用の有無、そして普段の生活、認知症状がある場合はどのような事があるか等を聞かれます。
さらに、本人への認知症テストを行います。
介護の認定を受ける為の介護申請を提出した後に役所から、かかりつけの医療機関、または申請前に受診した医療機関へ書類が送られます。
認知症テストや認知症状を診断してもらった結果で、「支援や介護が必要かどうか」の判断にも繋がります。
その為、普通のかかりつけ内科などより認知症を専門とした医療機関の方が、しっかりと診断してくれると思います。
3.介護申請
住まいのある役所へ直接取りに行くか、役所のホームページからも申請書類をダウンロード出来ます。
「高齢福祉課」など、高齢者、福祉関係の課になります。(地域により名称が若干異なる)
上記のような書類です。
こちらも地域により多少違いはあります。
聞きたい事がある場合などは、直接取りに行った方が良いでしょう。
ただし、役所の方は介護の専門家ではないので、介護についてや今後の相談は「相談員」やケアセンターの「ケアマネジャー」へ相談した方が良いです。
介護申請をすると、役所の「調査員」が訪問して本人や家族と話や質問をして、支援や介護が必要か調査します。
調査後、会議が開かれ認定されるかどうかが決まります。訪問の日取りも数ヶ月先という場合もあります。認定がおりるのも会議から1ヶ月後とかになるので、早く提出するに越した事はないです。
4.ケアセンターへ相談
役所にある冊子やネットでも、近くのケアセンターを調べる事が出来ます。
ケアセンターとは、『高齢者の相談窓口』になります。
ケアセンターには「ケアマネジャー」「社会福祉士」「保健師」など、介護や福祉のプロがいます。
急に介護が必要になって、何からどうすれば良いのか分からず悩んでいても、事細かに話を聞いてくれますし、提案などもしてくれますので、一人で悩まずにすぐ相談しましょう。
訪問して話を聞いてくれたり、専門医療機関を紹介・同行してくれたり、介護認定がおりるまでの間の民間で利用できるデイサービスを探してくれたりと、本当に心強いです。
高齢化社会の現代は、待機児童ならぬ『待機老人』と言われる程です。
高齢者の多い地域では、老人ホームは何十人と入所待ちだったり、介護認定をもらうのも一苦労です。
介護を必要としていても、すぐに受けられる訳ではありません。その間の家族の苦労やストレスも相当なものになる可能性もありますので、上記の
①〜④は同時に早急に!
が、私の経験からも望ましいと思います。
5.協力者を見つける
なので、まずは家族・兄弟で誰が何をどれだけの事が出来るかを話し合う必要があると思います。
その上で、勤務先などに事情を説明してある程度の融通をきかせてもらえれば負担を分散させられるでしょう。
介護は誰かの協力が必要不可欠だと思っています。
認知症疾患のある人への対応
日々、高齢者の徘徊などがニュースに流れていますが、認知症になってしまった場合、方向や日時が分からなくなる事があるそうです。
その為、「家に帰る」や「仕事に行く」などと言って家を出て行こうとする事もあります。
そう言った場合は「ここが家でしょう」など本人の言ったことを否定するような返答をしてしまうと、混乱してしまい徘徊に繋がるケースがあるようです。
なので、まずは本人の言葉を受け入れることが大事なんだそうです。
他にも、ありもしない事や過去に経験していた事などよく分からない話もします。それでも、まずは受け入れるようにすると症状はあまり悪化しないとの事です。
入院などで環境が変わると悪化するとも言われています。生活環境などの見直しもしたいですね。
気を付けたい事
認知症を発症してしまうと、治る事はなく衰退していくだけだと言われました。
なので、治る事はなくとも急な悪化は避けたいので、いかに『悪化を遅らせる』か。
医療機関で診察してもらうと、衰退するのを遅らせる為の薬が処方されます。
薬を飲めば、いくらか穏やかになるかと思いますが、他に何も出来ない訳ではありません。
・言葉を受け入れる
・水分をしっかりとる
・ご飯をきちんととる
・夜しっかり寝て日中は起きる
・程よく身体を動かす
など、本人は意識してやるのは難しいので、家族がサポート出来れば、暴れたり徘徊したりの苦労やストレスも減ります。
脱水症状や栄養がきちんと摂れていないと、動けなくなり余計に悪化して負担が増えてしまいます。
なので、出来る限りの事はしておきたいですね。
あとは、大事なものや壊れやすいもの、重いものなどは手の届く、または触れやすい場所へ置かない方が良いです。
注意が必要
高齢者になると、何か喉に詰まったりした場合に上手くむせる事が出来なくなるようです。
ご飯を食べている時や飲み物を飲んだ時は、むせている様子がないか注意した方が良いです。
誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)など、上手く飲み込めない・咳が出来ないことで起こる可能性もあるそうなので、注意してみて下さい。
父は肺炎で2ヶ月の間に2回入院しました。
他に、デイサービスを利用している場合など、流行時期は「インフルエンザ」ももらいやすいので、施設内での感染者についても聞いておいた方が良いです。
父は見事にもらってきました。
趣味は早めに見つけたい
・高齢になってきて、運転が危なくなってきたので運転をさせなくなったら認知症になった。
・バリバリに働いていた会社も定年を迎えて引退したら急にボケてしまった。
など、今まで普通にしていた事がなくなってしまうと認知症を発症してしまうケースも多いようです。
なので、やり甲斐とまではいかなくても、他に打ち込める何かを早い段階で見つけられると、急に酷くなるという事も減るのではないでしょうか。
介護は本人も家族もやはり辛いし大変ですからね。
まとめ
最近同じこと言うようになったな〜とか、忘れる事が増えた、道を間違えやすくなった、などどこかしらで認知症手前の症状が出ているハズなので、身近にいる場合はその変化に気付きたいですね。
今回は、家族が認知症かな?とおもった時に、とりあえずこれだけ頭に入れておけばアタフタせずに済むでしょう、という5つの事をご紹介しました。
1〜4に関しては同時進行出来る事なので、最初に一気にやってしまった方が良いです。
もし難しい場合は、ケアセンターへ相談!で良いと思います。
どうするべきかを教えて頂けるので、それだけでも違います。
仕事を休まなくてはならなくなったりもしますので、職場に理解をもらえる、または融通がきくと助かりますね。
とにかく1日でも多く、家族が笑顔でいられる事を願います。
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