タクシー運転手という職業柄、毎日色々な道を走行しています。
日々、ニュースでも流れるように全国各地で交通事故は起きてしまっているワケですね。
やはり、たくさん走っている分「交通事故に遭遇」する機会も増えます。
歩行者、自転車、バイク、車やバスにトラックなどが行き交うのですから、いつ何が起こってもおかしくない状況ですよね。
そんな中、今日は自分の走るタクシーの目の前で『事故の瞬間』に遭遇してしまいました。
目の前で事故が起きたら
自転車や自動車の運転中、または歩行中に事故に遭遇する事があるかもしれません。
そんな時、まず何をしたらいいのか。
▷ 救急車・警察へ連絡
▷ 周囲の確認
▷ 散乱物の有無
とりあえず、これくらいは頭に入れておくと動けるかもしれないですね。
今回は自転車と乗用車の事故でした。
けが人の確認・対応
まずは、けが人がいるかどうかです。
倒れている人がいたら、「大丈夫ですかー!?」と声をかけましょう。
反応があれば、「話ができるか」「どこが痛いか」「気持ち悪くないか」「動けそうか」など聞いてみると良いと思います。
反応がない場合は、意識を失っているか緊急事態かもしれないので、声を耳元でかけつつ口元に耳を寄せて「呼吸をしているか」「うっすらでも反応しているか」確認をしましょう。
そして、その場その人の状態を見ることが大事です。
・どのような事故が起こってどういう状況であるか
・現在地、目印になる建物やお店などがあるか
・意識があるかどうか
・怪我や痛がっている所はあるか
・出血の有無
など、「119」に電話をした際に聞かれます。
なので、テンパらずにしっかりと伝えられるようにしましょう。
もし、反応や呼吸もなかった場合は緊急で応急処置が必要になるので、
azulitchi.hatenablog.jp
らいちさんのAED講習など大変参考になるので、読んでおくだけでも違います。
自分で何もできそうにないと思ったら、とりあえず大きな声で「どなたか医療関係者の方いらっしゃいませんか?」だけでも発することができるようにしたいですね。
実際に目の前で起きると、状況次第では思ったより何もできない人が多いようです。
そして、後続車や第二の事故を起こさないように、倒れている人が危険そうな位置にいたら後続車や周囲に危険を知らせたり、移動できるようであれば数人で移動させましょう。
救急車・警察へ連絡
怪我をしている、または意識がないなどの場合は、すぐに救急車を呼びましょう。
その際は、電話する人が被らないように、手を挙げ「救急車呼びます!」と周りに知らせるといいですね。
自分がけが人の対応をしているのであれば、周囲に「救急車を呼んでください」と声をかけてあげてください。
あとは、事故をおこしてしまった人も確認してあげてください。
割と動揺してしまっていることもありますので、声をかけ落ち着かせ何をするべきか教えましょう。
起こした本人はしっかり動けそうでも、時間が経ってから痛がったり嘔吐したり倒れたりすることも可能性はありますので、状況によっては一緒に様子をみてあげてください。
警察へも連絡をします。
もし軽く当たったかどうかで「大丈夫?」で済んでも後日「当て逃げ・ひき逃げ」扱いになることもありますので、たとえ被害にあった人が大丈夫といっても必ず警察へ連絡をしましょう。
その際は、近くの交番へ話だけをするのではなく、管轄の警察署へ話をするのが望ましいです。
分からない場合は、「110番」に電話をすれば対応してくれます。
警察または救急隊員の人が、しっかり対応をおこなってくれて「あとは大丈夫です、対応いたします」など言われる前にその場からいなくなると、状況が分からなくなることがありますので、できればその時までその場にいたいですね。
周囲の確認
まずは、「どこで」事故が起きたのかを知る必要があります。
救急車、警察に連絡をする際に必ず聞かれますので、地名と近くにある目印になるものを把握しておきたいですね。
もし、見知らぬ土地であれば、近くに人がいないか探し聞きましょう。スマホで地図が見れるのであれば、それで検索するのもアリです。
そして、先ほどの「らいちさん」の記事にもありますが野次馬がわいてきます。
たまに、通りかかったが対応は間に合っているか聞いて「野次馬になってしまうのでこの場を立ち去らせていただきますね」と言ってくれる人もいます。
状況を見て、手が足りている場合はそういった判断も良いと思います。
道路であれば、渋滞がおきやすくなります。
もし、危険や緊急を知らせることができるのであれば、道路の状況により「三角板」を立てたり「発煙筒」を焚いたりしてください。
自分が車を運転中だった場合は、邪魔にならないところに停めましょう。
散乱物の有無
衝突とうで、人やバッグに荷物、自転車や車などのパーツなどが散乱することがあります。
その場合は、第2の事故を起こさない為にも移動できるものは移動させたいですね。
この時気をつけたいのが、「動かす前に現場の写真を撮っておく」ということ。
警察など来た場合に、危険だったため物を移動させたことを伝え、写真を見せてあげてください。
事故当時の状況がわかるので、一声かけて写真に残しておきたいです。
移動させる場合は、他の車両等に気をつけて、邪魔にならない場所へ分かるようにまとめておきましょう。
事故の対処
(救急隊員の方からいただきました)
実際に、分かってはいるけど思ったように行動できないこともあるのではないでしょうか。
今回、私は幸いにも意識のあったけが人の対応と、事故を起こしてしまった本人も焦ってはいましたがハッキリと話ができていました。
ただ、毎回そんなことばかりではありませんし、最悪自分がショックを受けてしまうことさえある可能性もあります。
そんな時は、無理をせず、でも出来ることはできる範囲でやりたいですね。
とりあえずでも上記のような内容が頭に入っていれば、本当にいざという時に少しでも対応することができるでしょう。
そして、あってはならないですが、事故を起こした本人が逃げてしまう可能性もないとは言い切れません。
なので、車のナンバーや車種、人が見えれば服装など特徴を覚えたりメモしたり写真に残すなども、念のため頭にいれておくと良いと思います。
その他、「ドライブレコーダー」がついている場合は一応保存して、何かあった場合に出せるようにしておきたいですね。
タクシーはまぁまぁ付いてますが、自家用だとあまり付いていないですよね。。
さいごに
結構な頻度で目撃していますが、目の前での瞬間はかなり久しぶりでした。
実は、今回の事故と全く同じ状況状態を数年前にも遭遇しているんです。
自転車や歩行者のマナーも、もう一度しっかり考え直す必要があると思っています。
たとえ、スピードを出していなくても咄嗟にブレーキを踏んでも、急に目の前に出てきたものを避けるのはプロでもなかなか困難かと思います。
どんなに、自分に非がなくても悪くなるのは車です。
確かに、車の運転マナーも良いとは思いませんが、オリンピックを前にもう少し優しい心を持てるようなマナーの見直しをした方がいいのではないでしょうか。
そして、事故が起きやすい場所の改善も期待したいところです。
事故は「いつでも起きる可能性がある」とは分かっていても、何もないに越したことはないですよね。
でも、いつ起こるか分からないけど、いつ起こっても大丈夫なように、ある程度の対応知識を頭に入れておくのも大事ですね。
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